バイアグラで血圧が低下すると、以下の症状が現れることがあります。


高血圧においては、降圧薬を用いた治療が行われますが、降圧薬にも性機能を改善する作用のある降圧薬と悪化させる作用のある降圧薬があり、投与する降圧薬の種類によっては薬剤性EDの原因となります。ギリシャで行われた研究の結果では、高血圧患者のうち降圧薬を内服していた患者でのED罹患率が40.4%であったのに対し、降圧薬を内服していない患者でのED罹患率は19.8%であり、利尿薬やベータ遮断薬が投与されている患者の方がカルシウム拮抗薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬などが投与されている患者よりも有意にED罹患率が高かったことが報告されています。更にこの研究では、1種類の降圧薬を内服している患者のED罹患率が36.3%であったのに対し、2種類以上の降圧薬を内服している患者のED罹患率は46.7%であったことも報告されています。降圧薬によるED発症の機序としては、高血圧に合併する動脈硬化病変により陰茎への血流が低下しているところに、降圧薬により血圧を下げることで更に陰茎への血流が低下することが一因だと考えられています。


高血圧とEDの関係において見過ごせない点として、170mmHg/100mmHgといった数値を超える高血圧の場合、バイアグラなどのED治療薬を服用することが出来ないことです。
高血圧にもかかわらずED治療薬を服用すると、体内の血圧の急激な低下を引き起こし、身体に過度な負荷がかかってしまうかもしれないからです。

現在本邦で使用されている降圧薬は、①カルシウム拮抗薬、②アンジオテンシンII受容体拮抗薬、③アンジオテンシン変換酵素阻害薬、④利尿薬、⑤ベータ遮断薬、⑥アルファ遮断薬、⑦アルドステロン拮抗薬、⑧直接的レニン阻害薬、⑨交感神経抑制薬、⑩古典的血管拡張薬の10種類ありますが、利尿薬、ベータ遮断薬、交感神経抑制薬などはEDを惹起する可能性があります。カルシウム拮抗薬は、薬剤の種類によりEDを惹起しやすいものと影響を与えないものがあります。アルファ遮断薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬は、EDに影響しないか、むしろEDを改善するとの報告があります。その他の近年使用可能となった降圧薬に関しては積極的な検討は行われていませんが、EDを惹起する可能性は低いと考えられます。また降圧薬によっては逆行性射精などをおこす種類の降圧薬もあり注意が必要です。重症EDは、バイアグラをはじめとするED治療薬の適応となりますが、降圧薬を内服しているED合併高血圧患者では、降圧薬の種類を変更する事により性機能が改善することもあります。

バイアグラで血圧が下がると、めまいやふらつきを感じることがあります。

血流が不足するとめまいや失神が起こり、最悪の場合、命の危険に及ぶ可能性もあります。

高血圧とEDの関係は、女性においても当てはまり、女性においても更年期以降においては、高血圧により性機能が低下するとされています。下図に示すように、同じように血圧を低下させても降圧薬の種類により、性機能を改善する降圧薬と、そうでない降圧薬があります。

治療による管理がなされていない高血圧の方(安静時収縮期血圧>170mmHgまたは安静時拡張期血圧>100mmHg)は、バイアグラの使用が禁忌とされています(※1)。

低血圧の方のバイアグラ服用は危険な場合があります。とくに血圧90/50mmHg未満の方は、バイアグラの服用が禁忌とされています(※1)。


バイアグラで血圧が下がると、疲れやすさや疲労感を生じることがあります。

高血圧によるEDは血管性EDに該当し、高血圧では動脈硬化により血管内皮機能が障害されるだけでなく、直接的に動脈の内腔が狭くなって海綿体への血流が阻害されるためにEDを呈します。陰茎動脈は非常に細い動脈なため動脈硬化の症状が出やすく、またEDは動脈硬化の初期から現れる症状の1つであり、脳心血管疾患の高リスク患者において、脳心血管系疾患のイベント発症をEDの有無によって予測できることも示されています。また、高血圧が重症化すればEDも重症化することも知られています。

バイアグラを服用すると血圧が下がり、冷や汗をかくことがあります。

高血圧の治療として、ほとんどの場合において降圧薬が使用されますが、臓器保護という目的以外にも、このように生活の質などに重点をおいた降圧薬選びも行われます。高血圧が原因であっても、EDに対しては、バイアグラ、レビトラ、シアリスなどのPDE5阻害薬が第一選択の治療となりますが、血圧が170/100mmHg以上の方や90/50mmHg以下の方ではPDE5阻害薬は投与できません。性機能障害は、なかなか主治医に相談しにくい訴えではありますが、相談していただくことで生活の質を改善できる場合もあります。

日本の高血圧患者は、全体として約4,300万人いると推定されています。

バイアグラは心臓に悪いと聞いたことあるけど、血圧高くても飲んで平気?

「血圧の薬を飲んでいるけど、バイアグラと一緒に飲んでも大丈夫?」

バイアグラは陰茎への血流を促進させる薬ですが、血管拡張の作用が陰茎以外にも及ぶことで、血圧が低下します。

高血圧の数値によっては、バイアグラの服用がNGと判断されます。

高血圧の原因には遺伝的もありますが、日常生活に気をつけることで改善できます。
例えば、調味料を掛けるのではなく小皿に入れて付けて食べる、無理のない継続できるウォーキングなどの運動をする、飲酒量を控える、タバコを控える、ストレスをためこまない、など普段から心がける事で改善されます。

高血圧(最大血圧170mmHg以上、または最小血圧100mmHg)の方

また、こういった生活習慣の改善によっても血圧が下がらない場合でも、治療薬を飲むことで高血圧の改善を図ることも可能です。
一番気を付けないといけないのは「高血圧」を放置しないこと。

血圧が一定ラインを超えているとバイアグラが服用できない理由は、です。

日本におけるの患者数は、2006年に行われた厚生労働省の国民栄養調査において1,130万人(中等度EDが870万人、完全EDが260万人)と報告されていますが、その原因としては25%程度の比率を占めており、高血圧患者では適切な治療をしないと、いずれEDを発症する可能性が極めて高くなります。また、図に示すように、高血圧がある人では、無い人に比べEDの比率が倍になります。また逆に、ED患者はEDではない患者に比べて約2倍の頻度で高血圧を合併しています。更には、明らかなEDの症状を示さなくても、高血圧に罹患している人は降圧薬内服の有無に関わらず、陰茎の硬さの不十分さや勃起持続時間の不十分さを訴える人の割合が、高血圧を罹患していない人に比べて20%以上高くなることも報告されています。

低血圧の数値によっては、バイアグラの服用がNGと判断されます。

血圧計などで自分が高血圧の状態だとわかった時は、まず医師に相談してみるようにしましょう。

最後に、バイアグラと血圧についての重要なポイントをまとめます。

高血圧と診断された方、健康診断で高血圧を指摘されたことがある方は、バイアグラの使用前に必ず医師にしましょう。

高血圧があったとしても、満足いく性生活を諦める必要は無いからです。

高血圧の治療に用いられる「降圧剤」は、副作用によりEDを悪化させる可能性があるため注意が必要です。

高血圧の数値によっては、バイアグラの服用がNGと判断されます。 ..

高血圧の方はED(勃起不全)になりやすいとされています。
そのため、高血圧の場合でもバイアグラを服用しても良いのかは気になっている人は多いのではないでしょうか。
ここでは、高血圧の方や、高血圧の治療を行っている方がバイアグラを服用することができるのかや、服用できる場合の注意点などを解説いたします。

高血圧(収縮期血圧が170 mmHg以上または拡張期血圧が100 mmHg以上)の人がバイアグラを服用するのはやめましょう。

基本的には、高血圧があってもバイアグラは安全に使用できます。

高血圧とEDの関係性とは?ED治療を並行する際の注意点も解説します

しかし、利尿薬やベータ遮断薬といった血圧の薬はEDの原因になる場合があります。