ドルコスト平均法の利点とは 2022年10月20日 | 大和総研 | 望月 衛


このような為替レートの動きをした場合、結果として中央値の1ドル100円で一括預入するよりも、ドルコスト平均法で預入した方が多くの外貨を預入できます。ドルコスト平均法で預入(購入)した方が効率良く運用できたことになります。


その為、世界経済や株式相場を日々気にする必要があるが、ドルコスト平均法なら一定額を毎月積み立てていくという意思決定をすることで、あとは自らの感情などが入らずに機械的に積み立てを行うことが出来るのが特徴だ。

一括預入の場合、1月に6万円分預入なので、保有資産は600ドルになります。ドルコスト平均法で購入の場合、1月は1万円分購入なので100ドル、2月は90.9ドル(1万円÷110円)、3月は111.1ドル(1万円÷90円)、4月は95.2ドル(1万円÷105円)、5月は105.3ドル(1万円÷95円)、6月は100ドルとなります。6ヵ月間の預入額はドル計算で合計602.5ドルになります。

積立投資の王道「ドルコスト平均法」とは?誰もいわない”数量”の秘密

【ドルコスト平均法を考える-過去データに基づく分析】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

毎月同じ金額分の投資信託を購入していくだけで、ドルコスト平均法は実施できます。さらにインデックス投資を選べば、冒頭で述べた3つの分散をすべてカバーできるのです。

ドルコスト平均法を行いたい場合は、一口一円単位で購入できる投資信託を選ぶことがおすすめです。例えば毎月1万円ずつ投資なら、一口一円の投資信託を10,000口分購入すれば可能になります。

インデックス投資と同じく、ドルコスト平均法も、厚切りジェイソンさんの人気の著書「ジェイソン流お金の増やし方」でおすすめされています。芸人であり、IT企業役員として活躍している厚切りジェイソンさんの本は、大変わかりやすく書かれていますので、投資の入り口として読んでみてもいいかもしれません。


リスクが少ないって本当?ドルコスト平均法のメリットとデメリット

ドルコスト平均法なら投資タイミングが分散される分、価格変動を前向きに捉えることが可能だ。

ドルコスト平均法とは何か?なぜお得か?数学的に解説【積立NISA】

時間の分散をねらうドルコスト平均法は、長期で行う必要があります。長ければ長いほど、市場の上がったり下がったりの影響が少なくなります。

ドルコスト平均法のデメリットは「収益性が低い」「機会損失に繋がる」「手数料が高くなる」「短期で収益をあげたい人に向かない」の4つです。

「つみたてNISA」は、このドルコスト平均法が自動的にできてしまうやり方のひとつです。調べてもよくわからないんだよな、という方は、まずは少額から「つみたてNISA」を始めてみましょう。

詐欺まがい?「ドルコスト平均法」の甘い勧誘には要注意、大切なのは暴落しても再び上がるまで待てること ..

例えば、米ドルの外貨預金をする場合で考えてみましょう(仕組みを簡単に考えるため、外貨預入時の為替手数料はなし、小数点第2位以下は四捨五入で計算)。
一括購入:1月に一括で6万円預入する場合(赤丸のタイミングで一括預入)
ドルコスト購入:ドルコスト平均法で1月から6月まで毎月1万円ずつ預入する場合

ドルコスト平均法とは?|ハイリスクとハイリターンを目指した運用

しかし、ドルコスト平均法の場合は購入時のタイミングが多数あります。価格の変動が大きくても購入単価は平均化してしまうので、短期間で資産を大きく増やしたいような投資には向かないでしょう。

つみたてNISAのドルコスト平均法はどのような効果が期待できる?

なんとなく投資は、まとまった金額がないと始められないと思われている方もいるかもしれません。毎月少しずつ決まった金額を買い付けるドルコスト平均法なら、大きな資金を準備する必要はありませんから、始めるハードルが低いと思います。

ドルコスト平均法を散々聞いていたのに、旧NISA分のお金をドルに替えて ..

先ほどの例では、預入(購入)回数が一括の1回に対し、ドルコスト平均法の場合は6回です。外貨預金は違いますが、株式等で購入のたびに一定額の手数料がかかる商品の場合、ドルコスト平均法では6倍も手数料がかかることになります。

株式が下落相場でもドルコスト平均法をやめてはいけない3つの理由

「りんごを6万円分、一括で買う」場合と、「半年間に分けてりんごを毎月1万円購入する」事例を比較しながらドルコスト平均法についての理解を深めよう。

ドルコスト平均法とは、定期的に、一定の額を同じ対象に投資し続けること。上がり下がりはあるが、最終的には勝てる。 拡大画像表示

まず、毎月の投資額をいくらにするかを決めます。毎月同額にすることが重要です。為替や市場の値動きにかかわらず、一定額を積立てることで、時間の分散を可能にするのがドルコスト平均法の考え方だからです。

ドル・コスト平均法とは、金融商品を購入する際に、資金の全額を一括投資するのではなく、一定金額ずつ定期的に投資する手法のことです。

行動ファイナンスの本を読んでいると、厳密に最適であるよりも概ね正しい内容のほうが、アイディアとして生き残りやすいのだと感じることがある。たとえばドルコスト平均法がそうだ。

日本証券業協会の「中間層の資産所得拡大に向けて~資産所得倍増プランへの提言~」(日本証券業協会、令和4年7月20日)の中に、ドルコスト平均法に言及する部分を見つけた。次のような内容だ。

積立投資をしよう!ドル・コスト平均法とは | Cointelegraph

ドルコスト平均法は方々で優れた投資戦略として挙げられている。しかし、説明を読むたび、筆者はけむに巻かれている気分になる。たとえば上記でいう「有効性」とはなんのことだろう。預金より儲かればよいならば、株式投資一般に「期待」してもよいことだろう。バブルのピーク時に投資を開始し、その後の大幅下落を経ても含み益、つまり儲かっているという点は、毎月一定額(ただし昇給により段階的に増額)を長期にわたり積み立ててきた筆者自身も経験していることだ。でも今世紀に入ってTOPIXが700ポイントを切って含み損となった時点で積み立てをやめていたら損失に終わっていた。一方、あのとき将来の積み立て相当分までお金を借りて「一括投資」していれば、アベノミクス相場の時などドルコスト平均法などより大儲けだろう。リスクが低い? 積み立て投資の資金の一部は投資期間が短いから一括投資に比べてリスクが低いのは当然で、一部資金の投資期間が短い分だけ期待リターンも低い。リスク・リターン・トレードオフの時間軸版、それだけだ。

筆者もこれまで、ドルコスト法についてはあれこれ考えてみたのだが、結局、「長期投資・イズ・グッド」、「稼いだお金の一部は投資に向けるべき」以上の結論は得られなかった。なのに「ドルコスト平均法」が長く幅広くもてはやされているのはなぜだろう。

投資でも日常生活でも、理論と実証と実践の粋を集めてたどり着いた複雑な結論より、うまくいく要素をいくつか備えていて概ね正しい結論のほうが重宝したりする。個人投資家の皆さんは資産運用よりも大事で楽しい営みをたくさん抱えておられるわけで、だから毎月の積み立て額と投資対象だけ決めておいてあとは放っておけば勝手に長期投資をしてくれる投資戦略がニーズに合うのだろう。そのうえ、定期定額積み立てというプロトコルも、いったん始めれば所有効果が現れ、サンクコストと相まってそう簡単にはやめたくなくなる。長期投資への誘因が織り込まれているのだ。

投資の世界にはそういう、突き詰めると綻びが出るのだがそこは意識されず、大筋ではよい方向に向かうので正しいと信じられている、そんな概念がいくつもある。そういうものの利点とは、正しい手法であることではなく、人を正しい方向に導くことなのだろう。

つみたて投資ってどうして有利なの? つみたて投資は長い時間をかけて、少額から大きな資産を作ることができる投資方法です。

ドルコスト平均法を用いている例としては、外貨や株式、投資信託を毎月定額購入する積立商品などが挙げられます。

成長投資枠とは?改正された新NISAの活用術をわかりやすく解説

投資は長期・分散により損失の可能性を下げていくことができます。ドルコスト平均法の場合、投資対象は分散できませんが、購入のタイミングは既に分散できています。長期間続けることで、損失リスクを低減させることができます。

本当にNISAにはデメリットしかない?メリット・運用の注意点を解説

ドルコスト平均法は、定期的に一定の額だけ同じ投資対象の金融商品を購入して、平均購入単価の引下げを期待していく投資手法のことです。一定数ではなく一定額の購入(例えば、A社の株式を毎月100株購入ではなく1万円購入)のため、価格が高いときには少ししか購入できず、価格が低いときには多く購入できる特徴があります。