原油価格と通貨の関係 | 大橋ひろこのなるほど!わかる!初めてのFX
緊迫が続くウクライナ情勢も後押しする形で原油相場の上昇が広がっている。WTIは90米ドルを大きく上回り、いよいよ100米ドルの大台が視界に入る動きとなってきた。
ところで、そんな原油相場など資源価格の上昇は、多くの場合豪ドルなど資源国通貨の上昇をもたらすが、最近にかけては両者の大きなかい離が目立っている。WTIなどが一段高となる動きを尻目に、豪ドルは1月末にかけては逆に大きく反落、そして最近も上値の重さが目立つ展開となっている(図表1参照)。
資源国通貨ということではないが、ユーロ/米ドルも基本的に同じ展開が見られる。ユーロ/米ドルも、インフレ懸念が強まった2021年10月以降、一時原油相場との相関関係が高まったが、この1ヶ月ほどはやはり原油相場の一段高には全くと言っていいほど付いていけなくなっている(図表2参照)。
ただし、必ずしもドル安・原油価格上昇となっていない局面もある。例えば 2011
では、代表的な資源国通貨である豪ドルが、原油相場の一段高から大きくかい離したのはなぜか。最近にかけての原油相場の一段高に追随しなくなっている豪ドルの動きは、年明け以降下落リスクが拡大したNYダウなど米国株に連れたようにも見えなくない(図表3参照)。そしてそれは、基本的にユーロ/米ドルの場合にも当てはまりそうだ(図表4参照)。
米国金融大手のゴールドマン・サックスが発表した原油価格100ドルまで上昇するとの予想が話題です。世界で新型コロナウイルスのワクチン接種が進められ経済の正常化が期待される中、産油国による連合体であるOPECプラスが2020年5月から協調減産で供給を制限していることで、需給がタイトであることが価格上昇の背景にあります。
現在WTI原油先物価格は70ドル台を付け、高値圏でのもみ合いとなっています。そこで、原油が上昇することによって為替市場で注目される通貨と取引の注意点をまとめました。
その背景には、まず需給ギャップの拡大がある。昨年のコロナ禍からの世界経済の急回復で、世界的に石油需要が回復している。しかし、世界の石油供給の3分の1を担っている石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC加盟国で構成される「OPECプラス」は、依然として協調減産を継続中。8月より、これまでの減産枠を毎月、日量40万バレルずつ縮小させているが、需給バランスのギャップは埋まっていない。
原油高と円安“連動”は本当か、ドル円「120円」を促す真の要因
中東情勢の緊迫化を受けた原油上昇リスクの高まりは、エネルギー供給の大半を輸入に頼る日本の通貨にとって下げが加速しかねないもう一つの弱点だ。
面にあったものの、ドル高(アメリカ以外の国では自国通貨建て原油価格が上昇)、オ
国際原油相場の指標である北海ブレント原油先物は昨年12月に付けた安値から既に20%以上上昇し、イスラエルとイランの対立激化への懸念が原油価格を一段と押し上げる恐れが生じている。野村証券の後藤祐二朗チーフ為替ストラテジストの試算では、原油価格が10%上昇すると年間で3-4円の円安要因になるという。
【詳しく】ロシア軍事侵攻と原油価格 なぜ価格は下がらない? | NHK
少なくとも、資源国通貨の場合、資源価格の上昇はプラス要因で間違いないだろう。ただし、そんな資源価格の上昇が、インフレによる国内経済へのマイナス要因となり、または地政学リスクにより株安要因となる場合は、プラスとマイナスの要因の綱引きで、資源国通貨にも単純なプラスの影響とはならなくなっている可能性があるのではないか。
懸念は「円安」と「原油高」 燃費効率UP2つのポイント【news23】|TBS NEWS DIG ..
産油国にとって原油は重要な外貨獲得商品です。高く売れればより大きな利益を手にすることができます。世界の原油輸出国1位はサウジアラビア、2位ロシア、3位イラクと日本から投資しにくい国が並んでいますが、4位が米国、5位にカナダと続きます。
特定通貨の騰勢を考えるにあたって、市場では相対的に高めの金利水準が理由として持ち出されることが多い(ドル/円相場と日米金利差のように)。
カナダは産油国であり原油の輸出量も大きい国です。カナダの全輸出品の中で原油等鉱物製品が占める割合は28%にものぼります。つまり原油が高くなればカナダの貿易収支における黒字が増え、結果カナダドルが強くなる可能性を想定することができる、というわけです。
原油価格上昇再燃 イランがイスラエル攻撃 サウジ増産見通しで相殺も
こちらはカナダドル/米ドルと原油価格を重ねたチャートですが、原油が高い時にはカナダドルが高い傾向が見て取れます。2020年の原油価格のボトムからの上昇相場でもカナダドルも一緒に上昇してきていますね。特に原油が急落した局面での相関が高いことを覚えておいてください。
米WTI原油先物価格(原油価格)は今週に入り、1バレル=69ドルから71ドル ..
一方、現在のドル高は、米国の金融政策の変更が視野に入っていることがある。コロナ禍による経済を支えるため、米連邦準備制度理事会(FRB)は積極的な量的緩和策を実行し、その結果、景気は回復途上にある。しかし、11月3日にFRBは同月内に緩和策の終了に向けたテーパリング(資産買い入れ縮小)の開始を決定。2022年中の利上げも視野に入る状況である。このように、他国に先駆けてFRBが金融政策を変更する姿勢を見せてい…
原油相場は安いのか?高いのか?(吉田 哲)【楽天証券 トウシル】
円は主要通貨の中で最もパフォーマンスが悪く、対ドルで34年ぶりの安値まで下落している。の追加利上げが小幅にとどまる可能性が高い一方、米国の底堅い経済情勢を背景に米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ時期が後ずれし、日米の金利格差が拡大するとの見方が背景だ。
ガソリン値上げってなぜ? 以前のような極端な円安でもないのに、、、なぜ ..
足元でカナダドルが下落しているのは6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で米国の早期利上げの可能性が示されたことがきっかけで米ドル高が進んだためです。
【2022年最新】原油価格が高騰している理由について徹底解説!
しかしながら、このまま米ドル高が進行していけば、原油価格も下落する可能性が出てくるため、金融政策の転換による米ドル高が本物かどうかを見極める相場となります。そのことにより、短期的に原油とカナダドルの相関が失われています。
原油相場は、ロシアのウクライナ侵攻後、一時130ドルを超えました。その後反落するも、100ドル近辺の高水準で浮遊する展開が続いています。
原油価格がさらに上昇すれば、日本の貿易赤字が拡大すると同時に世界的なインフレ圧力も高まるため、FRBや他の海外中央銀行は利下げに踏み切りにくくなり、円安に拍車がかかる。
ドル円予想・来年160円超える大幅円安は想定せず/アメリカ視察・インフレ加速は?原油価格 ..
マネックス証券の債券・為替トレーダー、相馬勉氏は「原油が高くなると、日本は輸入に頼っているため、需給の面から円安という発想につながりやすい」と指摘。「原油高で物価上昇という連想にはなるが、日銀が急いで金利を上げるとは考えにくく、金利差も残ったまま」と話している。
1978年10月に176円/ドルであったものが、1年後の1979年11月には250円/ドルにまで円が大き
米国産標準油種(WTI原油先物)価格が10月25日に7年ぶりの高値となる1バレル=85・41ドルをつけた。原油など主要コモディティー(商品)は、米ドル建てで取引される。原油価格と米ドルは基本的に逆相関(逆の動き)の関係にあり、ドル安の際には原油価格は上昇し、ドル高では下落する傾向がある。しかし、足元ではドル高にもかかわらず原油価格は高騰している。何が起きているのだろうか。
なぜトランプ氏でドル高になると言われているのか、改めて整理すると ..
ドル高は通常であれば原油安要因だ。しかし、今は産油国の減産継続もありドル高と原油高が共存している。それは米国や欧州へのインフレ圧力となり、追加利上げの公算を大きくする。さらなる利上げは2024年に世界経済の大幅後退の可能性を高める。(SMBC日興証券 チーフ為替・外債ストラテジスト 野地 慎)