[PDF] 慢性心不全治療薬としての SGLT-2 阻害薬について


フォシーガは、腎臓の近位尿細管付近でグルコースやナトリウムの再吸収に関わるSGLT2(ナトリウム-グルコース共輸送体2)を阻害する薬剤。心不全に対する作用メカニズムには諸説ありますが、腎臓を介した作用や血管への作用に加え、心臓への直接的な作用によって心不全への効果をもたらすと考えられています。国内では14年から2型糖尿病治療薬として販売されていますが、心不全では2型糖尿病の有無を問わず使用可能です。


エンレストは、ARBバルサルタンとネプリライシン阻害薬サクビトリルを1分子中に1対1で含有する単一の結晶複合体です。心保護因子であるナトリウム利尿ペプチド(ANP)を分解するネプリライシンを阻害してANP系を増強するとともに、心臓刺激因子であるレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系の過剰な活性化を抑制。慢性心不全に対する標準治療を受けている患者が対象で、ACE阻害薬またはARBからの切り替えで使用されます。

DAPA-HF試験_主要複合エンドポイント(心血管死、心不全による入院、心不全による緊急受診)のうち、いずれかの初回発現までの期間(主要評価項目)とKCCQの症状合計スコアの変化(副次評価項目)および安全性の結果-

SGLT2阻害薬フォシーガ、日本で慢性心不全の承認取得/AZ・小野

エンレストはHFrEF患者8442人を対象とした海外臨床第3相(P3)試験「PARADIGM-HF試験」で、ACE阻害薬エナラプリルに比べて心血管死と心不全による初回入院からなる複合エンドポイントのリスクを20%抑制。フォシーガも、HFrEF患者4744人を対象とした国際共同P3試験「DAPA-HF試験」で、複合エンドポイント(心血管死、心不全による入院、心不全による緊急受診)のリスクをプラセボに比べて26%抑制しました。

DAPA-HF試験_心不全の薬物治療別に解析した主要複合エンドポイント-_新作成要領

新たな薬剤が相次いで登場している状況に、九州大の筒井教授は「心不全治療に新たな潮流が訪れた」と指摘。DAPA-HF試験の治験担当医師を務めた阪和第二泉北病院の北風政史院長は「SGLT-2阻害薬は幅広い心不全患者に使えるが、特に、高齢者、再入院を繰り返す患者、腎機能が低下した患者、比較的症状の軽い患者にとっては福音となる。心不全治療のニューノーマルだ」と話します。

DELIVER試験_左室駆出率が40%を超える慢性心不全患者さんを対象としたDELIVER試験_新作成要領


[PDF] 心不全患者に対する SGLT2 阻害薬 処方実態調査

DAPA-HF試験_ 左室駆出率の低下した心不全患者を対象としたDAPA-HF試験_新作成要領

フロジンプロピレングリコール水和物、以下、フォシーガ)は、標準治療を受けている慢性心不全(以

SGLT2阻害剤のフォシーガは「2型糖尿病」「1型糖尿病」に続き、2020年11月に「慢性心不全※」の効能・効果が追加承認されました。
本ムービーでは、フォシーガが慢性心不全※に対して影響すると考えられる、SGLT2阻害による腎臓への作用、血行力学的作用、心臓への作用のメカニズムを解説しています。ぜひ、ご覧ください。
※効能又は効果:慢性心不全 ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る。

心不全や糖尿病などの治療に用いるフォシーガ錠、「左室駆出率の保たれた慢性心不全 ..

慢性心不全における薬物治療アルゴリズムのアップデートとSGLT2阻害剤フォシーガのDAPA-HF試験_室原 豊明 先生_作成要領改訂

できる?』」の初回は、フォシーガを取り上げます。慢性心不全の患者さんに「フォシーガ ..

慢性心不全では昨年以降、新規の作用機序を持つ薬剤が相次いで登場しています。

フォシーガ錠10mgの効果・効能・副作用 | 薬剤情報 | HOKUTO

慢性心不全治療における新たな選択肢~ DAPA-HF DELIVER試験 統合解析 ~

なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら10mg1日1回に増量することができる。 〈慢性心不全、慢性腎臓病〉

慢性心不全の半数以上を占めるとされるHFrEFの治療では、▽アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)▽アンジオテンシン2受容体拮抗薬(ARB)▽ベータ遮断薬▽ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA)▽利尿薬――などを必要に応じて組み合わせて使うのが標準的。一方、HFpEFでは、死亡やイベントの発生を抑制する効果を明確に示した薬剤はなく、利尿薬によるうっ血の改善や原疾患に対する治療が中心となります。

フォシーガ(SGLT2阻害薬)ってどんなお薬? 効果・効能、副作用

また、重篤な副作用としては、低血糖、腎盂腎炎、外陰部及び会陰部の壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)、敗血症、脱水、ケトアシドーシスがあります。

フォシーガ(ダパグリフロジン)の作用機序【糖尿病/心不全/CKD】

日本人慢性心不全患者さんの背景とDELIVER試験~日本人集団、年齢別、BMI別、Frailty Index別のサブグループ解析~

sGC刺激薬は、NOへの感受性を上げ、心不全の進行を抑制する効果が

慢性心不全は、主に「左室駆出率が低下した心不全(HFrEF)」と「左室駆出率が保持された心不全(HFpEF)」に分類されます。HErEFは左室筋が十分に収縮できないことによって起こる心不全で、HFpEFは心筋の収縮は正常ながら心室が十分に拡張しないことが原因で起こる心不全です。

フォシーガ、標準治療を受けている慢性心不全で追加承認-AZほか

九州大大学院医学系研究科循環器内科学の筒井裕之教授は「冠動脈インターベンション治療といった急性治療が進歩・普及したことで、急性心筋梗塞の治療成績は向上し、死亡者数も減少している。心不全の治療も進歩しているが、それ以上に高齢化の影響が大きく、心不全による死亡は一貫して増え続けている」と話します。

糖尿病治療薬「フォシーガ」で慢性心不全悪化リスク低減効果があることが明らかになりました。 ..

生命予後の改善を目的とした心不全治療 ~ DAPA-HF / DELIVER試験 統合解析 ~

【心不全】「フォシーガ」承認 心血管疾患治療薬市場にとっての意味

心疾患による死亡は悪性新生物(がん)に次いで2番目に多く、心不全による死亡は心疾患の中で最多。心不全で19年に死亡した人は8万5565人で、10年前の09年と比べると約1.4倍、2000年と比べると約1.8倍に増えています。

心不全に対するSGLT2阻害薬の使い方についてまとめてみた 2023.12

ベルイシグアトは、既存の心不全治療では対処されていないNO-sGC-cGMP経路に作用することで心臓の機能を回復させるメカニズムを持ち、HFrEF患者5050人を対象としたP3試験では標準治療への上乗せで複合エンドポイント(心血管死と心不全による入院)のリスクを10%抑制。ジャディアンスもHFrEF患者3730人を対象としたP3試験で、同じ要素からなる複合エンドポイントを25%低下させました。

効能・効果に慢性心不全が追加になった際に、製薬企業による勉強会を薬局内で行い、慢性

心不全は、心臓の機能障害によって十分な血液を全身に送り出せなくなり、呼吸困難や倦怠感、浮腫といった症状が現れる状態のことです。心筋梗塞や心筋症といった心臓の疾患や高血圧などが原因で、増悪を繰り返すのが特徴。増悪するたびに心機能は低下し、やがて生命に関わる状態に至ります。高齢化を背景に国内の患者数は毎年1万人のペースで増えており、2030年には130万人に達するとの予測もあります。

SGLT2阻害薬には血糖値を下げる効果のほかに、糖尿病患者さんの心不全を減

高齢化で患者が増加する心不全に、新薬が相次いで登場しています。昨年以降、小野薬品工業の「コララン」やノバルティスファーマの「エンレスト」が発売され、今年11月にはアストラゼネカのSGLT2阻害薬「フォシーガ」も承認を取得。専門家は「心不全治療に新たな潮流が訪れた」としており、治療薬の市場も大きく拡大すると予測されています。