米大統領選、トランプ氏勝利なら円安・株高-16年の再現には疑問
しかし、トランプ氏は新たな関税の導入も政策の柱に掲げており、景気の先行き不透明感が徐々に高まって株高は短期で終わるかもしれない。市場は既にトランプ氏勝利の可能性を相当織り込んだとの指摘もあり、2016年の大統領選後に起きたトランプラリーの再現は期待しにくい状況だ。
各種世論調査によると、大統領選はだ。そうした中でも、選挙結果の予測市場であるポリマーケットの値動きやトランプ氏が立ち上げたソーシャルメディアプラットフォーム「トゥルース・ソーシャル」を提供する株の上昇、最近のドルや米長期金利の上昇を見る限り、一部の投資家はトランプ氏勝利を見込んだ取引を既に行っている可能性が高い。
また、野村証券の後藤祐二朗チーフ為替ストラテジストは「ハリス候補の逆転勝利となれば、市場は金利低下・ドル安で反応し、1ドル=150円割れを試しにいく展開が予想される」とリポートに記述。トランプ氏が勝利して共和党が上下両院を支配する「レッド・スウィープ」が実現に向かえば、ドル・円は155円超えを試すシナリオで、日本の通貨当局の口先介入などが注目されるとの見方を示した。
「どちらが勝っても物価高」大統領選控え進んだ円安 今後荒い展開も
16年の大統領選直後、アジア市場ではトランプ氏の貿易政策への懸念や政策全般への不透明感から株価は一時急落。リスク回避による円買いも進んだが、すぐに同氏の減税や規制緩和への期待感から相場は反転し、大幅な株高とドル高・円安、長期金利の上昇をもたらした。
大和証券の木野内栄治チーフテクニカルアナリストも、必ずしもトランプ氏勝利で株高とはならないと予測。これまでは大統領選挙後に株価が上昇するケースが多かったが、今回は既に株高が進んでいる上、トランプ氏当選に伴う米長期金利の上昇に株式市場が耐えられないリスクがあるとみている。
目前に迫った2024年のアメリカ大統領選。トランプ氏・ハリス氏の大接戦で、勝敗の行方は見通せない。そんな中、どちらの候補が勝つとドル円は上がるか、下がるのか…外為どっとコム総合の宇栄原研究員がザックリまとめ解説ののちチャート分析を軸に大胆予想します。
1. 選挙の概要
いよいよ来週11月5日(日本時間6日朝方から開票)にアメリカ大統領選挙が実施されます。今回の選挙は、民主党ハリス氏と共和党トランプ氏の一騎打ちとなりますが、世論調査ではトランプ氏がやや優勢とはいえ、歴史的な接戦が予想されています。当日まで勝敗の行方は全く予測できない状況です。
【アメリカ大統領選挙レポート:為替市場への影響】迫る大統領選挙
5. 相場見通し
ドル円の想定レンジ
具体的な数字で見ていくと、上値は現在の水準から155円を超えた場合、次の目標として158円が意識されます。一方、下値は150円の大台が重要な節目となり、これを割り込むと147円近辺まで下落する可能性があります。つまり、選挙結果次第で約5円程度の変動が予想されます。
アメリカ大統領選の開票が始まり、外国為替市場では円安が進んでいます。
米大統領選挙で米ドル/円はどう動く、160円の円安へor140円の円高へ!?【為替ウィークリーセミナー】
大統領選と為替 トランプ氏なら円安?いや円高? | 藤代 宏一
トランプ氏が初めて大統領選挙に挑戦、下馬評を覆す「まさかの勝利」となった2016年11月の米大統領選挙において、選挙の結果が出た後から米ドル/円は1ヶ月程度で101円から118円まで20円近い一段高に向かう「トランプ・ラリー」が起こった(図表1参照)。
米国大統領選挙の投開票が、11月5日に迫っています。この結果によっては世界の経済情勢が大きく変化することから、大きな注目が集まっています。
5日の米国大統領選で共和党のトランプ前大統領が勝利した場合、日本の金融市場ではドル買い・円売り、株買いが最初の反応になり、民主党のハリス副大統領が当選すれば円買いが進むとみられている。
米大統領選「ドル円相場」のアノマリーを検証してみた ! | マネー
しかし、選挙が決着した後に、米ドル/円が一方向に大きく動いたのは、この「トランプ・ラリー」が特別だったわけではなかった。むしろ大統領選挙が決着した後に一方向に大きく動くのはいつも通りの結果だったのである。
共和党のドナルド・トランプ前大統領と民主党のカマラ・ハリス副大統領で争われる米大統領選。優勢なのはトランプ氏か? ハリス氏か?
なぜ大統領選挙後に米ドル/円が一方向に大きく動くかを論理的に説明するのは難しい。それでも頻繁に繰り返されるパターンを「アノマリー」と呼び、米ドル/円の「米大統領選挙アノマリー」は、トランプ・ラリーが起こった2016年の大統領選挙の前の選挙、2012年の場合にも見られた現象だった。
どちらが勝っても円安圧力か トランプ氏復帰の混乱懸念―米大統領選
選挙前、かなり長い間5~6円程度の狭いレンジで方向感のない展開が続いていた米ドル/円は、オバマ再選で選挙が決着した後から一段高へ向かう展開となった(図表2参照)。ただ、この時の米ドル/円一段高は、米大統領選挙の結果が直接影響した感じではなく、直接のきっかけは日本の政権交代だった。このため、この新たな米ドル高・円安の始まりは、一般的には「アベノミクス円安」と記憶されているだろう。
もしハリ」なら無風!?米大統領選後のドル円相場を専門家6人が大予測
では、前回2020年はどうだったか。2020年11月の前回の米大統領選挙は、投票日から民主党のバイデン候補の勝利が確定するまで5日程度も要し、なおかつそれを現職のトランプ大統領が認めないといった異例の状況が続いた。
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このため、いつが選挙の決着したタイミングとするかは微妙だろう。ただし、バイデン新大統領誕生が浸透していく中で、米ドル/円は大統領選挙の投票日から約2ヶ月後の2021年1月から大きく上昇に向かい始めた(図表3参照)。それは結果的には、その後「歴史的円安」と呼ばれる米ドル高・円安の始まりだった。
米大統領選 トランプラリー 円安・株高(2024/11/6)
以上、米大統領選挙が決着した後の米ドル/円は、一方向に大きく動きやすかったことについて見てきた。今回の場合は、トランプ氏が勝利した場合は米ドル買いが強まり160円を目指す、逆にトランプ氏が敗北となった場合は米ドル売りが強まるという見方が多いのではないか。
24色のペン:スウィフティーズたちの大統領選=八田浩輔 | 毎日新聞
一本調子の円安が展開した過去2年と異なり、2024年は夏に急激な円高が起こったことで、短期売買を行う投機筋も利益を上げにくかった可能性がある。そのため、この大統領選挙を受けた相場を、年内最後の勝負所と位置づけているのではないか。そのような投機筋の思惑がさらに値動きを荒くする可能性にも注意が必要だろう。
どうなる大統領選後の円相場 「円安・株高」も「民主党完勝なら…」
アメリカ大統領選の開票が始まり、外国為替市場では円安が進んでいます。
大統領選の開票が本格化した日本時間午前9時以降、円相場は1ドル=151円台半ばから1円以上下落し、一時1ドル=153円台前半まで円安が進みました。
開票序盤では、共和党が地盤とする州でトランプ氏に勝利確実が出て、獲得した選挙人の数でトランプ氏がリードしていることを受けた動きとみられ、ドルを買って円を売る動きが広がっています。
ただ大統領選の行方を左右する激戦州の大勢が判明し、勝敗が判明するには時間がかかるとみられていて、今後の情勢によっては為替の動きも変化する可能性があります。
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1ドル150円台へと円安が進んでいる。米長期金利上昇と、衆院選で石破首相が率いる自民党の苦戦が予想されることが要因だ。石破政権が弱体化すれば、日銀は追加利上げの支持を受けにくくなる。米長期金利上昇は、11月の利下げ観測が後退したことが背景だ。米大統領選挙でも、いずれが当選してもインフレを助長する可能性がある。
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ドル円レートが1ドル150円台に移行した(図表1)。一時、10月23日には1ドル153円台をつける場面もあった。国内要因では、衆議院選挙が与党にとって劣勢であることが一因だ。石破首相は、もともと金融政策の正常化に理解がある人物だ。だが、その石破首相が苦境に陥ると、今度は逆に日銀の追加利上げができないという観測が強まってしまう。10月27日の衆議院選挙を控えて、政治情勢の変化から、円安に少し拍車がかかった感はある。